便潜血陽性

便潜血検査とは

 

便潜血検査便潜血検査は安全、簡便かつ安価であり、感度、特異度の高さから、大腸がんのスクリーニング検査として、健康診断で広く普及しています。大腸がんや、ポリープの組織はもろく崩れやすいため出血することがありますが、小さな病変ではわずかな量の出血となるため、血便や下血として確認することはできません。便潜血検査では肉眼では判別できない大腸、肛門からの微少な出血の有無を調べることができます。便潜血検査で陽性と診断された(便潜血陽性)方が、近年のSARS-CoV-2(新型コロナ)ウイルスの感染拡大の影響で、二次検査の受診を控えたため、進行してから大腸がんが発見されたというケースも報告されています。

便潜血陽性で疑われる疾患

大腸、肛門から出血をきたす、以下のような疾患が認められることがあります。 
  • 大腸ポリープ
  • 大腸がん
  • 大腸憩室症(憩室炎、憩室出血)
  • 内外痔核、裂肛
  • 炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎、クローン病)
  • 虚血性腸炎

大腸癌検診ガイドライン

大腸癌検診ガイドラインによると、便潜血検査の正確性は非常に高く、毎年検査を受けることにより約8割の大腸がんを見つけることができると明記されています。大腸がんは早期発見・早期治療を行う事ができれば、決して怖い疾患ではありません。便潜血検査で陽性と指摘された方は、下部消化管内視鏡検査(大腸カメラ)で詳細な検査を行う事が重要です。また、大腸がん以外の疾患であっても自覚症状が現れる前に便潜血検査によって発見できれば、早期治療が可能です。

大腸癌検診ガイドライン

 

便潜血陽性の方への診察

問診(排便の頻度、便秘の有無の確認)、触診、聴診を行います。
下剤の内服によるリスクが低いことを確認できた場合に、下部消化管内視鏡検査(大腸カメラ)を受けていただくことをおすすめします。

下部消化管内視鏡検査(大腸カメラ)

大腸カメラ検査肛門からスコープを挿入し、直腸・S状結腸・下行結腸・横行結腸・上行結腸・盲腸・回腸末端の病変を調べる検査です。病変部を直接視認、観察することができ、病変部より組織を採取して顕微鏡で評価(病理検査)してもらうことが可能です。性状、大きさ、個数により制限されますが、ポリープの切除をすることもあります。

下部消化管内視鏡検査

当院の下部消化管内視鏡検査(大腸カメラ)の特徴

「スコープを肛門から挿入されるのが辛そう」「一度検査を受けて、痛かった」といったネガティブなイメージを持たれている方が多いかもしれません。こういった抵抗感をお持ちの方にも、十分な局所麻酔、鎮痛剤、鎮静剤、お腹にたまりにくいCO2を使用しての検査を行っています。
また、検査前に服用する下剤の量が多すぎ(通常2000ml)て苦手な方には、比較的少量の下剤(150mlを2回)服薬後に脱水予防の水分摂取をしていただくことで、準備していただくこともすすめております。
検査は内視鏡専門医が対応し、初めての方も、一度検査を受けて苦手意識を持っている方も安心して検査を受けて頂けるよう心がけています。

下部消化管内視鏡検査

ご相談下さい。

新橋虎ノ門健康クリニック

便潜血反応が陽性なことは身体の異常を知らせる重要なサインです。
当院では便潜血陽性の患者様の二次検査を行っていますので、ご相談下さい。