粉瘤とは
粉瘤(ふんりゅう)とは、皮膚の下にできる袋状のしこりで、中に皮脂や老廃物がたまることによってできます。皮膚表面に小さな開口部があることが多く、触るとやわらかい場合もあります。通常、痛みはありませんが、炎症を起こすと赤く腫れ、痛みや膿が生じることもあります。自然に治ることは少ないので、医師による切開や摘出が必要となることがあります。
粉瘤の原因
粉瘤の原因は、毛包(毛穴の一部)が何らかの理由で皮膚の中に埋まり込むことで起こります。この袋状の構造が角質や皮脂を作り出し、それが内部に溜まって膨らむため、粉瘤が形成されます。
具体的には、毛穴の炎症や外傷がきっかけで皮膚の再生過程が異常をきたし、毛包が皮膚内に取り込まれてしまうことが原因とされています。また、肌の傷やニキビの跡が原因となることもあります。粉瘤自体は命に関わるものではありませんが、放置すると大きくなり炎症を引き起こすことがあります。そのため、粉瘤ができた場合には早めに医師の診察を受けることが大切です。
粉瘤ができやすい人の特徴
粉瘤は誰にでもできる可能性がありますが、特にできやすい人にはいくつかの共通した特徴があります。
- 皮脂の分泌が多い人は皮脂で毛穴が詰まりやすく、その結果として粉瘤が発生するリスクが高まります。
- ニキビや吹き出物ができやすい肌質の人も粉瘤ができやすいと言われています。
- 傷や外傷が原因で皮膚にダメージを受けたことがある人や、過去に粉瘤ができたことがある人は、再発するリスクが高くなります。
- ストレスによってホルモンバランスが崩れることも粉瘤ができやすくなる要因とされています。
このように粉瘤ができやすい人には共通の特徴がありますが、粉瘤ができる原因ははっきりと解明されておらず、体質によるものが大きいと言われています。
粉瘤を自分で潰してはダメ
粉瘤を自分で潰すことは絶対に避けるべきです。
粉瘤を潰してしまうと、破れた箇所から細菌が中に入り込みやすくなり、感染して炎症を起こす可能性があります。炎症を起こすと腫れあがって化膿し、痛みや発熱に繋がることもあります。
粉瘤は専門的な治療が必要な疾患です。自己処置を試みるのではなく、必ず医師に相談しましょう。
粉瘤の治療方法
粉瘤
局所麻酔後に粉瘤を摘出し、創部を縫合します
炎症性粉瘤
局所麻酔後に炎症性粉瘤を切開し排膿します。
その後粉瘤の袋を摘出します。
創部は大きさにより一部縫合することがあります。